著作権昔話 〜ちょさくけんむかしばなし〜

昔々のこと,エジソンが蓄音機を発明する前のことです.その当時の作曲家は今と変わらず,曲を作り,詩を書き,その楽譜を演奏家に売り,また自ら作った楽曲を演奏することで生計を立てていました.人々は彼らの生演奏に直接触れることで,音楽を楽しんでいたのでした.


ある日,天才エジソンは,音を物理的に保存することに成功しました.音を保存する,これは当時にとっては素晴らしい技術でしたが,当時の音楽家達は特に気にもとめていませんでした.その一方,商売人達はその技術に目をつけ,演奏家の演奏する音楽を,音を保存する機械である蓄音機に保存して,音楽を売るビジネスを始めました.


実際に演奏家がいなくても,好きなときに,好きな場所で音楽を聴くことが出来るというので,みんなエジソンの発明には大満足していました.一見,大変便利な世の中になったようで,何も問題がないように思えましたし,当時の大部分の人々はそう信じて疑いませんでした.しかしながら,事実はそうではなかったのです・・・そう,音楽を作っている作曲家達は勝手に自分たちの曲を蓄音機に録音されていることに不快感を覚えていたのです.


作曲家達は商売人に言いました,「我々の曲には著作権がある,勝手に録音するような海賊行為はまかり成らん」と.しかしながら,商売人達は「多くの人々に聞いてもらえるため,結局,今より楽譜が多く売れるようになる」と反論します.これは,はじめは,ほんの些細な諍いだったかも知れませんが,しかし,お互い一歩も引かずにいたため話は徐々にこじれだし,大問題へと発展していくのでした・・・


この話の結末は数年後に・・・


おしまい.


(本寓話は実話を元に制作されています,今日のような著作権を巡る争いはエジソンの頃から始まっていたのです)
Free Culture by Lawrence Lessig
Free Culture by ローレンス・レッシグ (著), 山形 浩生 (著), 守岡 桜 (著) @ Amazon.jp


# http://d.hatena.ne.jp/mkusunok/20071109/copyright
# 昔と比べて進化していると言えるか疑問
# むしろ,すごく退化したあとの揺り戻しで
# ちょっと良くなったように見えるだけのような・・・