「無制限」録画機器(Friio)制限に対するありがちな感想

ニュー速+ 地デジと「無制限」機器スレ
http://it.nikkei.co.jp/digital/news/index.aspx?n=AS3S21031%2023122007
http://d.hatena.ne.jp/ytakano/20071224/1198497549

痛いニュースフリーオ」など、デジタル放送の複製、「無制限」機の規制を検討・新認証制度を導入 …総務省
http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1071728.html

地デジを自由に録画する機器に早速対応がされそうな動きらしいです.役所の仕事にしては対応があまりにも早すぎるのが驚くところです.こうなると,何か特別な力がはたいているとしか考えられません(というか実際働いて居るんだろうけど).報道によれば,有識者会議で対応策を議論すると言うことですが,この有識者会議というやつも,ある特定の利権団体に偏った意見を持つ有識者で構成されている可能性が高いらしく,消費者側にたった意見は出そうにありません.


権利者団体などはよく,海外と足並みをそろえるために,違法化すべきだ,著作権の権利保持期間を延長すべきなど言っていますが,アメリカでは地デジは自由に録画することが出来るのに,この件では全く足並みを揃えようという気が見られません.アメリカではそれどころか,コピーコントロールの「ブロードキャストフラグ」ですら,裁判によって違法と判断されました.足並みをそろえると言うなら,ちゃんと最後まで揃えて欲しい物です.


デジタルの一番の利点は,劣化無くコピーできることであります.それなのに,それを制限してしまっては意味がありません.日本の地上波テレビ局は,まだ,録画して地上波をわざわざ録画してまで見たいという人がいるうちに意識を変えないと,アメリカの地上波テレビみたいに誰も見なくなってしまうのではないでしょうか.


2005年にアメリカでブロードキャストフラグ反対の裁判が起こったとき,図書館や消費者などの連合が力を合わせて戦っていましたが,日本ではようやくMiAUという組織が設立されたところです.さらに言えば,アメリカでは,著作権議論に対しては,全米ライフル協会,全米市民自由連合,Moveon.org,平和を求める女性の会などなどが手を取り合ってフェアユースの権利を勝ち取ってきました.


一方日本では,着々とコピー不可となるように進行していますが,デジタルアーカイブも無しに,報道やニュース番組すべからく暗号化してコピー不可にしてしまうということは,本来は,アメリカのように市民が団結して戦わなければいけないことではないでしょうか.日教組は,首相の靖国参拝のテレビ報道を検証することが,維新政党・新風外国人参政権に対するメディアの報道批判が,2chネラはマスコミの偏向報道叩きが,沖縄の平和主義者は,マスコミの軍国主義扇動の検証と批判が,出来なるか,ひどく制限されてしまうのです.この件に関しては,右も左も関係なく,共闘していかねばいけなければならないと思う次第です.


ダウンロード違法化ももちろん問題ですが,こっちの方が遥かに重い問題だと感じます.