消費税議論雑感

ビジネスnews+ 消費税スレ
http://d.hatena.ne.jp/ytakano/20071220/1198136407

消費税は逆進性が強いと言われている.逆進性とは,累進の反対のことである.所得税における累進課税は,所得が多い人であるほど高い税率を払わなければいけない.しかしながら,年収1000万円の人と年収500万円の人が居て,両者とも消費税抜きで年間400万円消費していたとすると,消費税率を5%とすると消費税額は20万円となる.この20万円と言う額は,年収1000万円の人の場合年収の2%に過ぎないが,年収500万円の人にとっては年収の4%となる.


これを一見すると逆進性に見えるが,実際のところ,結果的には生涯で収入を得た分消費されるので,結果的に見ると率としては同じになり消費税は公平であるというのが,経済学者の教えるところだそうだ.高所得者は貯蓄性向が高く,最終的に貯蓄が残ってしまう場合が多いらしいが,そのときは相続税で対処すればよいそうだ.


これも一見正しそうに思うが,相続税をうまくとらないと働かないという点で,やっぱりある程度の逆進性が残るっているように感じてしまう.相続税を増やせるという仮定が強引すぎるので,イマイチ説得力に欠けるのだ.消費税を上げたいなら,逆進性を薄めるために所得税累進課税を勧めるというぐらいしないと,難しいように思う.それはそれで,金を海外に預けるなどして隠してしまって,意味がないような気がしないでもないが・・・


デフレ圧力も金融政策で解決できると言っているが,金融政策が失敗しないという前提で話しているような気がして,ちょっとおかしいのではないかと思う.金融政策が失敗しなければ,速水総裁時代のデフレ圧力なんて,すぐに解決したのではと単純に思ってしまうがどうなのだろう.


なんとしても消費税を上げたいのは分かるが,消費税反対論に対する反論の仮定が,あまりにも強引すぎる感があるなぁ.まぁ,どこかから税金を取らないと,高齢者が増えるこの国はやっていけないというのは分からないでもないが.やはり,消費税率アップは,麻生太郎の言うように経済成長を前提として行って欲しい物です.


経済成長率に応じて変化するような消費税率にしてくれないかなぁ.「GDP+2%で消費税率は1%アップ!」とかやれば,政治家も財務省も本格的に経済成長を目指してくれたりして.なわけないかな・・・